下の文は、新幹線に乗って発音特訓を受けに来られた方の文章です。
とてもパワーのある方ですが、広東語は留学しなければ習得できないと思い込んでおられました。これは広東語教室などで学習かなりの期間にわたって学習した上での結論でした。
さあ、その方が当ウイズダム広東語学院の発音特訓を受けられた結果は・・・
男性・会社員

 私は今までに数年の広東語学習歴があります。元々香港は好きでしたが、仕事上の必要から広東語の学習を始めました。学歴のない私は、会社の中で重要な仕事を任せてもらえず、また英語が堪能な人は私の会社にたくさんいて、多少の英語能力では武器になりません。香港支社が重要な位置にあるため、何とかしてこれを突破口にしたいのです。

 エリートコースにいない自分は、会社がお金を掛けてくれる可能性はありません。今までに、香港からの留学生に習ったり、広東語教室に通ったりしましたが、思うような成果が上がらず、悶々としていました。そして、「やはり広東語をマスターするには香港に留学するしかない」と思っていました。でも既に結婚して、幼い子供のいる身では留学するなどは夢のまた夢でした。

 留学するしかないが、現実には留学は不可能、そんな思いで出口のないトンネルの中をうろうろしていたとき、田先生のサイトに回り逢ったのです。頭をガーンとハンマーで殴られたようなショックを受けました。

 自分は今まで逃げ口上を作って、現実から逃げていたに過ぎないのだ。留学できなくても広東語はマスターできる。田先生のサイトを知ってから、私はこの大事な点に気付き、毎日貪るように先生の文を読みました。

 読めば読むほど、このサイトを作った田先生に直接教えを請いたいものだという思いが募ってきました。でもその頃はまだウイズダム広東語学院のサイトは開設されていなかったため、田先生がご本業の他に広東語を教えていらっしゃるということもよく知らず、教えてくださいなどと言い出していいものかと悩みましたが、思い切ってメールをお送りし、お願いしたのです。

 勿論、新幹線を使って毎週通うだけの財力はありません(体力には自信がありますが)から、発音だけを教えていただくことにし、しかも、ホテルに宿泊する余裕がないので、1日で発音の基礎を全て教えていただくという我侭なお願いをしました。

 田先生からは、現在の私の発音のレベルが分からないので、ごく短時間で済むか1日では済まないかは何とも言えないというメールを頂きました。

 私は広東語を始めて数年になりますし、その間大金をつぎ込んできましたから、まさか発音自体が全然駄目だろうとは思いもよらず、「それ程時間はかからないと思います」とメールしました。これがとんでもない思い違いで、先生にもご迷惑をお掛けすることになろうとは、その時点では想像もしていませんでした。

 早朝の新幹線に乗り、午前中にウイズダムに到着。雑談を交わす間もなく、すぐに以前使っていたテキストを読んで、先生に発音を聞いていただきました。

 すると先生は、私の発音に就いては何も仰らず、「ホテルは駄目なんですよね。今日中にお宅に帰るには何時の新幹線に乗ればいいんですか?」と、切羽詰った表情で仰いました。私の発音が、私が思っていたほどのレベルではなく、1日で発音の学習を終えるのが無理な状態なのだと言うことは、鈍感な私にもすぐにわかりました。

 元々は、昼休みは2時間ほど取って、その間に近くの食堂にでも行って昼食を取る予定だったのですが、田先生が、そんなことをしていては到底間に合わないと仰って、出前を手配してくださいました。出前が到着してからも、先生は殆ど料理に手をつけません。料理を口に入れれば、飲み込むまでは説明をストップしなければならないが、到底その時間はないとのこと。

 実際の発音の説明が始まると、それは驚きの連続、発見の連続でした。

 日本語の音韻現象の説明に多くの時間が割かれました。そしてモデル発音は殆どありません。これが一体どんなことなのかは、体験したことのない方には想像も理解も出来ないかもしれませんが、日本語の影響から離れて、正しい外国語を使えるようになるためには不可欠のことなのだということが、田先生の授業を受けるとよく分かります。

 僅か数時間の授業でしたが、それがどれほどの意味を持ち、どれほど充実しているか、それは私が通っていた普通の教室の授業の10倍とか20倍とかの問題ではありません。普通の教室の授業の10倍の内容なら、普通の教室でも10倍の時間を掛ければ同じ内容が習得できるという計算になりますが、田先生の授業はそんなものではありません。

 今まで私が広東語学習のためにつぎ込んできたお金と時間は一体なんだったのか、全く無意味だったとしか思えません。毎週先生の授業に出席できる人を羨ましくないと言えばうそになりますが、私はこの1日で先生に教えていただいたことを一生の宝物として、自分に与えられた条件の中で全力を尽くしたいと思います。


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