北京語か広東語かで悩むのは無意味
答えは既に決まっている


【広東語か北京語か】

ウイズダムでは北京語(普通話)も教えていますから、広東語には全く興味も必要性も感じないという人は広東語の学習を考慮する必要はありません。でも、もしあなたが北京語の能力と広東語の能力の両方を手に入れたいと考えているなら、どちらを先にやるかで悩む必要は全くありません。答えは既に決まっているからです。「ウイズダムで広東語に専念するだけでよい。北京語は学習しなくても手に入る」が答えです。

既に北京語をやってしまっている人は、時計を逆に回すことはできませんから止むを得ませんが、まだ北京語の学習に着手していない人は、迷ってはいけません。北京語を学習してからウイズダムに入ってきて広東語を学習するのは、人生を相当無駄使いする事になります。

【ウイズダムで広東語の実力を付ければ、北京語はすぐにできるようになる】

ウイズダムで広東語をしっかりやれば、北京語(ここで言う「北京語」とは、日本語での常識的な使い方どおりに、中国語の標準語、即ち中国大陸で言っている「普通話」のことを意味しており、北京方言のことではありません。日本で一生懸命に中国語を学習し、通訳レベルになった人でも、北京の老人が生粋の北京語で話し出せば、殆ど聞き取れません)もできるようになりたいと思った時には、北京語はあっという間に使えるようになります。

これからその理由を分かりやすくお話します。

【基本的な語感は北京語でも広東語でも同じ】

基本的な語感は北京語でも広東語でも同じです。
「だったら、北京語をうんと高いレベルまでやれば、広東語もあっという間に使えるようになるんじゃない?」と思うかもしれませんが、それは違います。
香港人は北京に行ったことがなくても北京語も話せますが、北京人は香港に20年住んでいても広東語が話せない人はいくらでもいます。

なぜでしょうか。

【香港人にとっては、広東語は北京語も含んだ中国語全体。北京人にとっては、北京語=中国語で、広東語は全く含まれていない】

香港人は生まれたときから広東語を聞き、学校では「国語」の授業も含めて全て広東語で授業がなされ(英語系の学校では、幼稚園のときから全ての教科が英語で授業されています。又、返還後は北京語の時間もできました)、パンフレットも、説明書も、新聞も、印刷物や文字で表記されているものは殆どが北京語で表記されています。ですから、香港で生まれ育つということは、毎日日常的に北京語を読み書きして育つということです。香港人にとっては実際には北京語と広東語は別物ではなく、全く同じ中国語であって、どこにも境目はありません。彼らにとっては全てが広東語なのです。

駅の案内表示も、薬の服用法の説明書きも、手紙も、デジカメの取扱説明書も、新聞も、小説も、論語も、唐詩も、紅楼夢も、日常会話も、香港人にとってはその全てが広東語であり、全て広東語の発音で読んでいます。これらの駅の案内表示や、薬の服用法の説明書きや、手紙や、デジカメの取扱説明書や、新聞や、小説や、論語や、唐詩や、紅楼夢等と日常会話との間には、意識の上でも切れ目などありませんし、事実の上でも切れ目などあるはずがありません。その全てが当然に広東語なのです。

日本人は、広東語と北京語は別物だと思っていますから、このように言うと、「えっ?」と思う人が多いかもしれませんが、皆さんが自分の日本語を考えてみれば、これがあまりにも当然だという事がすぐに分かるでしょう。

日本語でも、駅の案内表示や、薬の服用法の説明書きや、手紙や、デジカメの取扱説明書や、新聞や、小説等の言い回しは、日常会話のそれとは異なっていますが、日本人の意識の中で日常会話とこれらの文字の表示との間には何の境目もないでしょ? その全てが日本語ですよね? こういう文字表示を読むときも、皆さんは当然日本語の発音で読んでいるでしょ? 「これらの内の一部分のみが日本語で、その他は日本語ではない」などという人がいたら、皆さんは納得も理解もできませんよね?

同様に、生粋の北京子にとっては、駅の案内表示も、薬の服用法の説明書きも、手紙も、デジカメの取扱説明書も、新聞も、小説も、論語も、唐詩も、紅楼夢も、日常会話も、全てが北京語の一部であり、全て北京語の発音で読んでいます。

全く同じ事ですが、唯一つだけ、でも決定的な違いがあります。それは、北京人が子供のときから毎日読み書きし、学校でも国語の時間に習っているこれらの中国語の中には、「広東語」はカケラも、微塵も含まれていないという点です。勿論、日本人が外国語として北京語をやる場合も同じことで、100年勉強していても、広東語のカの字も習得できません。

香港人にとっては、広東語は北京語も含んだ中国語全体であるのに対して、北京人にとっては、北京語=中国語で、広東語など含まれていないのだということは理解できましたか?

だから、香港人は誰でも北京語を含んだ中国語全体を全く意識せずに自由に使えるのです。(但し、彼らの多くは北京語の発音があまり綺麗ではありません。香港人にとっての「北京語を含んだ中国語全体としての広東語」の中には、「北京語の発音は全く含まれていない」からです。)

【広東語の実力がつくと北京語のレベルは自動的に上がる

学院にも北京語ができる人はたくさん入ってきますが、その人たちが、北京語の基礎がない人たちより成績がいいかというと、勿論人それぞれですが、基本的にはその逆で、平均すると北京語の基礎がない人のほうが順調に実力を伸ばすケースが多いといえます。北京語をかなりやった人の中にはクラスについてこられなくなって脱落してしまう人のほうが多いといいいうのが実情です。

それは、北京語のレベルがある程度高い場合、広東語は文法も語彙もかなり共通の部分があるため、広東語を習い始めると、「組みし易し」という感覚が出てきて、気を抜いてしまうことになります。でも、ウイズダムの授業はそれほど生ぬるいものではないため、気が付いたときには既にクラスについてこられない状況になってしまっているのです。

逆に、北京に留学したりして北京語のレベルがかなり高い人でも、学院で気を抜かずに一生懸命に広東語をやっていさえすれば、北京語の勉強を続けていなくても、北京語のレベルは知らず知らずのうちに上がっていきます

なぜそのようなことが起きるのかというと、ウイズダムの授業は、「北京語を含んだ中国語全体としての広東語」の単語や言い回しの根本的な意味を掴ませる授業で、中国語全体の語感を作り上げ、真の実力をつけさせる授業ですから、そのような授業を受けることによって、北京語を学習していた時には根本的な意味を掴めていなかったような色々な単語や言い回しがしっかりと掴め、北京語を含んだ中国語全体の語感ができてくるからです。

HSK(中国語のレベル検定試験で、英語のTOEFLに相当する。11級が最高ランク)の10級、11級というような、外国人としては北京語が最高レベルに達している(と認定されている)ような人でも、学院の授業を受けていると、北京語で今まで誤解していたり、全く意味が掴めていなかった事がいかに沢山あるか実感することになります。そして、たとえ北京語の学習を完全にストップしていても、北京語の実力がどんどん上がっていることを実感する事になります。

【広東語がハイレベルになれば、あとは北京語の発音を習うだけで、北京語は出来上がり】

香港人にとって「広東語とは北京語を含んだ中国語全体」である以上、日本人の広東語学習も、只の「広東語会話」などをやってお茶を濁しているだけでは、本当の広東語の実力など付くはずはありません。当然「北京語を含んだ中国語全体としての広東語」のしっかりとした実力を付けなければ本物にはなりえないのです。

広東語と北京語の違いに就いては、既に第一課から説明が始まります。毎回の授業でごく自然に北京語の文法や語彙、広東語のそれとの違いに就いて触れているのです。ウイズダムで広東語を学習している人にとってはこれが当たり前で、自分が広東語と同時に北京語の力もつけているのだとは思っていないかもしれません。でも、土台となる、ガッシリとした骨太の骨格を、口語(世間で言うところの広東語)のトレーニングを通じて作り上げた上で、初めて文章語(世間で言うところの北京語)に入るときは、最初からかなり難しい文章教材を使用します。中国人に「これが初めてやる文章教材だよ」と言って見せれば、必ず「最初からこんな難しいものをやるの!? 無理でしょ!」と言って驚くに違いありません。

でも、そのレベルに達した生徒の皆さんにとっては、難しくもなんともないのです。発音が分からない漢字も殆ど出てきませんし、言い回しとしても難しいとは全く感じません。

このような学院の授業を受けて、しっかりと努力を重ねていけば、日本人離れした広東語(勿論、北京語を含んだ中国語全体としての広東語)の語感を身に付けることが出来ますから、当然、日本人離れした語彙使いで、しっかりとした長い文章(北京語)も問題なく書けるようになります。その時点で学院で精密な北京語の発音指導を受ければ、それで北京語は出来上がりなのです。北京語の学習を別途やる必要は全くありません。そんな事をするまでもなく、北京語の実力も既に日本人離れしたものになっているのです

【蛇足ながら、一点補足します】

上述の論旨の展開を見て、「あっ、そうか!先に広東語をやりさえすれば、北京語の力は後から勝手について来るんだ」と思う人がいたら、それはとんでもない早とちりです。毎週楽しく「広東語会話」なんてやっていたからといって、北京語の力がつくわけでも、北京語で何年間も頑張って勉強した人の北京語のレベルより高い実力がつくわけでも、或いはまた ハイレベルの北京語能力を有する人が「広東語会話」なんかをやっているだけで、自動的に北京語のレベルが上がっていくわけでも、絶対にありません。

そんなやり方では、広東語自体も なんとなく力が付いているように錯覚するに過ぎず、当然、北京語の力が同時に付くなどありえない話です。

広東語を学習することで上に述べたような結果を手に入れようとするなら、ウイズダムで、一つ一つの単語に就いて、日本語と広東語の意味範囲のずれ、同時通訳レベルの人でも意味を勘違いしたま過ごしているような 一見微妙で些細な それでいて本質的な違い、同じ内容を表現するのに異なっている発想法の違いなどに就いて、詳細な説明を受け、周到なトレーニングを受けなければなりません。

先ず「詳細な説明」に就いて言えば、日本語の一つ一つの単語、文法、発想法に就いて徹底的な分析が行われ、日本人が或る一つの単語、或る一つの言い回しを使おうとするときの心理状態や前提条件が鋭敏に分析把握され、広東語に就いても一つ一つの単語、文法、発想法に就いて同様のことが行われ、それらの分析に基づいた詳細な説明が行われなければなりません。

単語に就いて言えば、ウイズダムでは1万個以上の単語に就いて 詳細な分析に基づいた詳細な説明がなされます。

そして、それらの分析、説明は、日本語に堪能な香港人だからといって、或いは広東語に堪能な日本人だからといって、できるものではありません。両方の言語を母語とし、言語に対して人並みはずれた鋭敏な感覚を持ち、なおかつこのような分析と発見を数十年に亘って日々積み重ねている人間だからこそなしうることなのです。

次に「周到なトレーニング」に就いて言えば、日本人が受けてしまっている母語(日本語)からの影響を断ち切るための周到に考慮されたトレーニングが提供されていなければなりません。その「影響」は、想像を遥かに超える力を持っているにも拘らず、その存在が全く目に見えないのです。日本語に堪能な香港人にも、或いは広東語に堪能な日本人にも見えません。だからこそ、日本語と広東語の同時通訳者にも見えないのです。

その目に見えない影響が指摘され、その影響を断ち切るためのトレーニングが提供されているからこそ、HSK 10級、11級の人でも北京語のレベルが上がるわけですし、北京語を学習したことのない人でも、ウイズダムで広東語を突き詰めれば、北京語を学習しなくてもHSK 10級、11級の人のレベルを超えることができるという結果につながるのです。

田は今までに日本人以外にも、日本人と広東人のハーフの人や、アメリカ人、フランス人などからも広東語を教えてもらいたいというリクエストを受けていますが、アメリカ人やフランス人からの要望はお断りしています。その理由は、田講師は英語もフランス語もその発音に就いてはネイティブより厳密に正確に把握していて、これらの言語の発音の授業も行ってはいます。しかし、日本人が或る一つの単語、或る一つの言い回しを使おうとするときの心理状態や前提条件は鋭敏に分析把握していても、英語やフランス語について広東語と同じように数十年にも亘って毎日分析と思考を重ねている訳ではないため、上記のような完全に理想的な授業が実現できないからに他なりません。

学習者に外国語をしっかりと把握させるという行為は、純粋に最高レベルを考えれば、半端なことでは実現できないのです
。普通のネイティブが、自分がその言語を話せるというだけで教えられるようなものではありません。


お問い合わせはこちらから。
@を半角にして送信してください。
toiawase@wisd.co.jp

ウイズダム広東語学院
TOPページ
ウイズダム外国語学院
TOPページ